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院長あいさつ

院長:林 裕作(はやし ゆうさく)

令和元年9月1日に院長に就任した林 裕作です。私は、平成11年に津南病院に赴任し、20年以上の永きにわたり、津南町でお世話になってきました。このたび、院長に就任するにあたり、ご挨拶をさせていただきます。

当院の経営理念は、『身近なかかりつけの医療機関として、地域と共に生き、信頼される医療を提供します。』です。具体的には、外来・入院・在宅・予防医療を4本柱にしています。地域の方々のホームドクターとして、急性期から慢性期までを総合的に診ていきます。具体的に説明すると、外来通院されているかたや在宅で訪問診療を受けておられるかたが、具合が悪くなった際に、津南病院に入院してもらいます。もし、専門的治療が必要な場合は、専門的治療を行える病院に紹介します。そして、治療を受け、良くなったら退院していただき、また外来で診させていただく、もしくは訪問診療をさせていただきます。津南町は、65歳以上の高齢化率が40%を超え、超高齢化社会です。そこで、高齢者の方々の困りごとをなくす、面倒見の良い病院を目指します。高齢者は、複数の病気を併せ持っていたり、身体的以外にも生活上の問題を抱えておられるかたが多くみられます。そこで、患者様の病気を治すだけでは足らず、患者様の生活を支える医療を行っていく必要があります。そのために、地域の介護事業所やケアマネージャー、地域包括支援センター、保健師などと連携し、地域包括ケアの中心的存在となっていきたいと考えています。また、働き盛りの方々の健康管理も強化していきたいと考えています。企業健診の実施や健診後の保健指導、健康講和の実施などを行います。

次に津南病院の課題について述べたいと思います。病院の継続性が一番大事であると考えています。妻有地域ではここ数年、入院病棟の閉鎖が相次いでおります。中山間地に立地する医療機関が継続していくのが困難な時代になっております。継続していく上で一番の課題は、医師の確保です。現在当院の内科常勤医は皆50歳を超えており、医師の高齢化も問題です。そこで、来年の3月までに30~40歳代の若い医師を最低1人招聘したいと考えております。お世話になっている東京慈恵会医科大学だけでなく、自治医大や新潟大学からの医師派遣、地元出身の医師への働きかけなど、あらゆる手段を用いて、確保していきたいと考えております。若い医師は教育体制の整った施設に集まりますので、当院に若手医師が来てもらうために若い医師の教育体制も強化していきたいと考えています。津南病院はこの4月に日本糖尿病学会の教育関連施設に認定されました。また、日本病院総合診療医学会の認定施設にも現在申請中であり、9月に認定される見込みです。

また、経営状況の改善も津南病院が継続していくために必要です。現在、町の一般会計から多くの補助金を受けておりますが、これを圧縮できるよう取り組みたいと考えております。そのために令和元年7月よりオープンした地域包括ケア病床の拡充を図り、また、在宅支援病院の申請を目指します。

最後に、経営方針を3つ述べ、まとめに代えさせていただきます。

1 保健・福祉と連携し、地域包括ケアの中心的存在として患者様を支える医療を提供します。

2 公共性と経済性を考慮し、健全経営を目指します。

3 地域の皆様の健康管理に積極的に貢献します。

令和元年9月 町立津南病院 院長 林 裕作