令和3年度地域医療研修のご紹介

研修で地域全体を視野に入れた医療活動が体感できます

町立津南病院では、平成22年より毎年、東京慈恵会医科大学付属病院および東京医療センターの初期研修医の先生方(合計25名)を受け入れています。

令和3年度から2ヶ月の研修期間となり、外来診療・入院診療・在宅医療・予防医療(保健健康増進活動)などを行っており、地域全体を視野に入れた医療活動を体感できます。

また、NST、ICT、糖尿病透析予防チーム、認知症ケアチームなど、多職種協同でのチーム医療にも参加していただいています。

感想文、研修写真を添付しましたので、どうぞご覧ください。

研修医の方にお寄せいただいた感想文をご紹介します

地域医療研修感想文 (研修期間 2021.5.1~2021.6.30)

東京慈恵会医科大学 研修医 鎌田絵里奈

「地域研修を終えて」

2021年5月から6月にかけての2カ月間、町立津南病院で地域研修をさせていただいた。都内から電車で1時間半、バスを乗り継ぎ約1時間、高層ビルで顔を上げても太陽と雲しかみえなかった空は、徐々に山や川、田畑へ変わり。人や車、物音の騒音は、静寂へと変わり、夕暮れ時にはカエルの大合唱が始まる。これが、私が津南町へ来た時の最初の印象である。
初めの1ヶ月は慣れない土地での慣れない医療。外来業務から始まり新型コロナワクチンの問診、訪問診療に病棟患者の対応。津南町の時の流れとは相反し、一日がこんなにも短く、時間が足りないと感じたのは研修医生活が始まって初めてであった。
2ヶ月目になり、院長先生や上級医の先生、看護師さんをはじめとする医療スタッフ、いつもあたたかく接して下さる患者さんのおかげで少しずつ慣れ始め、充実した研修生活をおくることができた。今思うと、すべての研修が初めての連続だった。
まず、外来診療が私にとって初めての経験であった。患者さんが診療室に入ってこられて、自分の目の前に座る。それだけで緊張と不安で頭が真っ白になり、患者さんにまず何と声をかけて良いかすらわからなくなってしまったことを鮮明に覚えている。問診は何を聞けばよいのだろうか、検査は何を入れたら良いのだろうか。患者さんの訴えを聞きながら並行して考えることの難しさを痛感した。また、ただの風邪一つとっても何の薬を処方したら良いかわからず、自分がいかに勉強不足であったかを感じた。一から丁寧に教えて下さった院長先生、研修医のたどたどしい外来診療に嫌な顔一つせず快く応じて下さった患者さんには感謝の気持ちでいっぱいである。まだまだではあるが、2カ月間を通し徐々にスムーズな外来診療ができるようになったと感じる。
病棟業務に関しても、今まで大学病院の研修で経験してきたものとは違うものだった。今までの研修生活では必ず上級医がいて、検査も方針も全て上級医が決めてくれていた。今回は、自分なりの鑑別を考え、自分である程度の方針をたて、検査をし、最終的な判断を上級医に仰ぐ。自分が主治医というわけではなかったが、主治医になったような気持ちで、責任をもって患者さんに向き合えたように感じる。回診のたびに私の手を握り「ありがとう」と言って下さった患者さん、「先生頑張ってね」と励まして下さった患者さんの手のぬくもりは忘れられない。
肺炎、尿路感染症といったcommon diseaseから重症な患者さんまで幅広い診療と管理を経験させていただき、大変勉強になった2か月であった。
最後に、様々な経験をさせて下さり、私の未熟な面を成長させてくれた、津南病院の医療従事者含め、診察させていただいた患者さん、大自然の津南の町に多大なる感謝の意を表し、この経験を、今後の医療に役立てていきたいと心から思う。
2カ月間本当にありがとうございました。

指導医林先生と病院裏の田の前で撮影写真は鎌田研修医(左)と指導医林先生、病院裏の田の前で